新NISAを始めたいと思っていても、「どの銘柄を選べばいいのかわからない」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
新NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度です。金融庁の案内では、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、年間合計360万円まで投資でき、非課税保有期間は無期限です。さらに、生涯の非課税保有限度額は合計1,800万円で、売却した簿価分は翌年以降に再利用できます。こうした制度設計から、新NISAは短期売買よりも、長期・積立・分散を意識した資産形成と相性が良い制度だと言えます。
ただ、制度が良くても、何を買うかを間違えると続きません。特に初心者の場合は、「話題の銘柄」や「一気に上がりそうな銘柄」ではなく、長期で持ちやすく、事業内容がわかりやすく、できれば安定感のある銘柄や投資信託から考える方が失敗しにくくなります。
この記事では
・新NISAで銘柄を選ぶときの考え方
・初心者でも比較的始めやすい銘柄
・個別株と投資信託の違い
・新NISAで失敗しにくい始め方
をわかりやすく解説します。
まず制度そのものを整理したい方は、こちらも参考にしてください。
→ 新NISAとは?初心者でもわかる仕組みとメリット・始め方をわかりやすく解説
(内部リンク)
この記事では次の内容を解説します。
・新NISAで銘柄を選ぶときの基本
・初心者に向いている銘柄の特徴
・新NISAおすすめ銘柄7選
・個別株と投資信託のどちらが向いているか
・証券会社選びとのつながり
「とりあえず何か買う」ではなく、「なぜその銘柄を選ぶのか」を考えられる内容にしています。
新NISAで銘柄を選ぶ前に知っておきたいこと
新NISAで銘柄を選ぶ前に、まず理解しておきたいのは、新NISAは制度であって、商品そのものではないということです。つまり、新NISAを使えば自動的に増えるわけではなく、その枠の中で何を買うかが結果を左右します。金融庁も、NISAは長期・積立・分散投資と組み合わせることが安定的な資産形成につながる有効な選択肢の一つだと説明しています。
また、新NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠の2つがあります。つみたて投資枠は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象で、成長投資枠は上場株式や投資信託など幅広い商品が対象です。つまり、初心者が投資信託から始めるのも、慣れてから個別株に広げるのも制度上は可能です。
そのため、銘柄選びでは最初に次の2つを考えるのが大切です。
・自分は投資信託から始めるのか
・個別株も新NISAで買いたいのか
最初から全部をやろうとすると迷いやすいため、初心者は「まずは積立向きの投資信託」「個別株なら事業内容がわかりやすい大型株」といった入り方の方が続きやすくなります。
新NISAの銘柄選びで失敗しにくいポイント
銘柄選びで大切なのは、「上がりそう」だけで決めないことです。初心者ほど、値上がり期待だけで飛びつくと、相場が下がったときに不安になりやすく、長期で持ち続けにくくなります。
失敗しにくいポイントは次の通りです。
長期で持てるか
新NISAは非課税保有期間が無期限です。だからこそ、短期間で売る前提より、長く持てる銘柄の方が制度と相性が良いです。景気の一時的な波に振り回されにくい企業や、幅広い資産に分散投資できる投資信託の方が、初心者には扱いやすい傾向があります。
事業内容がわかるか
個別株を選ぶなら、「この会社は何で稼いでいるのか」を説明できる銘柄の方が安心です。普段の生活で見聞きする企業や、誰もが知っているサービスを持つ企業の方が、株価が下がったときにも自分で納得して持ち続けやすくなります。
分散できているか
1銘柄だけに集中すると、その会社の業績悪化や不祥事が資産全体に直撃します。初心者ほど、「個別株1〜2銘柄+投資信託」や、「まずは投資信託中心」といった分散を意識した方が安定しやすくなります。金融庁も分散投資の重要性を明示しています。
無理のない金額で始められるか
新NISAの年間投資枠は大きいですが、上限まで使う必要はありません。初心者なら、少額から積み立てたり、数銘柄に分けたりしながら、投資に慣れることを優先した方が安心です。
新NISAおすすめ銘柄7選
ここでは、初心者でも比較的考えやすく、長期投資の候補にしやすい銘柄を紹介します。
なお、ここで紹介するのは「必ず上がる銘柄」ではなく、新NISAで考えやすい代表例です。個別株は元本保証ではないため、最終判断はご自身で行ってください。金融庁も、NISAは特定の商品や投資手法を推奨する制度ではないと明記しています。
1 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
初心者にまず候補として挙がりやすいのが、全世界株式に分散投資するインデックスファンドです。
このタイプの投資信託は、日本、米国、欧州、新興国など幅広い地域の株式にまとめて投資できるため、「どの国が伸びるか」を自分で細かく判断しなくても、世界全体の成長を取り込みやすいのが魅力です。個別株のように1社ごとの業績を追いかけなくてよく、初心者でも持ちやすいのが強みです。
新NISAのつみたて投資枠は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象です。こうした全世界株式型の低コストインデックスファンドは、新NISAの考え方と相性が良い代表格です。
向いている人
・何を買えばいいか迷っている人
・まずは1本で広く分散したい人
・積立中心で始めたい人
2 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国の代表的な大型株に幅広く投資できる人気ファンドです。
米国株式市場は世界的に見ても規模が大きく、主要企業の国際競争力も高いため、長期投資先として人気があります。個別の米国企業を選ぶのが難しいと感じる人でも、S&P500連動の投資信託なら、幅広い米国企業にまとめて投資できます。
特定の1社に賭けるのではなく、米国全体の成長を取り込みたい人に向いています。ただし、全世界株式よりも地域が米国に偏るため、「世界分散を重視したいか」「米国集中でもよいか」で選び方が分かれます。
向いている人
・米国経済の成長に期待したい人
・個別の米国株を選ぶのは難しいと感じる人
・投資信託でシンプルに始めたい人
3 日本電信電話(NTT)
個別株の中では、比較的知名度が高く、事業内容もわかりやすい銘柄です。
通信インフラを支える企業であり、日常生活との接点も多いため、「何をしている会社かわからない株は怖い」と感じる初心者にも入りやすい銘柄です。個別株の中では、景気敏感株よりも比較的落ち着いた印象を持たれやすい分野です。
また、単元株投資だけでなく、証券会社によっては単元未満株サービスを使って少額から買いやすい場合もあります。新NISAの成長投資枠で、日本株の入り口として考える人も多い銘柄です。
向いている人
・事業内容がわかりやすい大型株を選びたい人
・成長投資枠で日本株を少し持ってみたい人
・安定感を意識して個別株を選びたい人
4 KDDI
KDDIも通信大手として知られ、初心者が比較的理解しやすい企業です。
通信事業は生活インフラ色が強く、事業のイメージがつかみやすい点が魅力です。個別株では、価格変動が比較的大きいテーマ株や小型成長株よりも、まずはこうした大型の安定企業から考える方が安心しやすいです。
新NISAでは、長期保有しやすいかどうかが重要です。毎日の値動きに振り回されにくい企業から入りたい人には、候補にしやすい銘柄です。
向いている人
・生活に身近な企業を選びたい人
・高い知名度のある大型株から始めたい人
・日本株の候補を複数比較したい人
5 三菱UFJフィナンシャル・グループ
日本を代表する金融グループで、個別株の中でも知名度の高い銘柄です。
銀行株は金利環境や景気の影響を受けますが、その分「どんな業種か」がわかりやすく、ニュースなどでも情報を追いやすい面があります。金融株を新NISAで買う場合は、短期的な値動きだけでなく、中長期の業績や配当方針を見ながら考えることが大切です。
初心者がいきなり小型株やテーマ株に手を出すより、知名度のある大型株を比較しながら選ぶ方が納得感を持ちやすくなります。
向いている人
・日本の大型株に興味がある人
・金融セクターを候補に入れたい人
・配当も意識して日本株を見たい人
6 トヨタ自動車
日本株の中でも代表的な大型株で、事業内容が非常にわかりやすい銘柄です。
世界的な自動車メーカーであり、国内外での知名度も高いため、初心者でも情報を集めやすいのが特徴です。個別株は企業ごとの業績に左右されるため、普段からニュースや業界動向を追いやすい銘柄の方が、納得して保有しやすくなります。
トヨタのような大型株は、新NISAの成長投資枠で個別株を持ってみたい人の候補として挙がりやすい一方、自動車産業特有の景気影響もあるため、1銘柄だけに集中しすぎないことも大切です。
向いている人
・超大型株から個別株を始めたい人
・世界で競争力のある日本企業を持ちたい人
・成長投資枠を使って日本株も組み入れたい人
7 オリックス
金融・リース・不動産など幅広い事業を持つ企業で、個人投資家の間でも比較的人気のある銘柄です。
1つの分野に偏りすぎない事業構造を持っていることから、「極端にテーマが偏った会社は避けたい」という人の候補にもなりやすいです。個別株を選ぶときは、「この会社は何をしているのか」がわかることに加えて、「事業が一つに偏りすぎていないか」を見るのもポイントです。
向いている人
・ある程度分散された事業を持つ企業を選びたい人
・成長投資枠で日本株の選択肢を増やしたい人
・大型〜中大型の知名度ある銘柄から考えたい人
個別株と投資信託、初心者はどちらがいい?
初心者におすすめしやすいのは、基本的には投資信託から始める方法です。
理由はシンプルで、投資信託の方が分散しやすく、1社ごとの業績悪化の影響を受けにくいからです。金融庁も、長期・積立・分散投資の考え方を重視しています。特に、投資経験がない人や、相場の値動きに慣れていない人は、最初から個別株に集中するより、つみたて投資枠の対象となる投資信託から始める方が続けやすいです。
一方で、個別株にも魅力があります。知っている企業に投資できること、応援したい会社を持てること、配当を受け取れる可能性があることなどです。そのため、
・まずは投資信託中心
・成長投資枠で個別株を少しだけ持つ
という組み合わせも考えやすいです。
新NISAを始めるには証券会社選びも大切
新NISAを使うには、証券会社でNISA口座を開設する必要があります。
同じ制度でも、どの証券会社を使うかで
・投資信託の選びやすさ
・米国株対応
・ポイント投資
・アプリの使いやすさ
が変わります。
初心者が銘柄を選ぶ前に、まずは「使いやすい証券会社」を選ぶことが重要です。
→ 新NISAにおすすめの証券会社ランキング|初心者でも安心の口座を比較
(内部リンク)
→ SBI証券のメリット・デメリット|新NISAにおすすめの理由と評判を解説
(内部リンク)
→ 楽天証券のメリット・デメリット|新NISAにおすすめの理由と評判を解説
(内部リンク)
→ マネックス証券のメリット・デメリット|新NISAにおすすめの理由と評判を解説
(内部リンク)
老後資金や資産運用全体の中で考えよう
新NISAの銘柄選びは、それ単体で考えるより、老後資金や年金とつなげて考える方がわかりやすくなります。
流れとしては
- 老後にいくら必要か知る
- 年金でどれくらいまかなえるか知る
- 足りない分をどう補うか考える
- 新NISAを使って積立や投資を始める
- 銘柄や証券会社を選ぶ
という順番が自然です。
→ 老後資金はいくら必要?夫婦と独身の目安を解説
(内部リンク)
→ 年金平均受給額はいくら?厚生年金と国民年金の平均額と年金生活の実態を解説
(内部リンク)
→ 60代から投資は遅い?老後資産を守る資産運用の始め方とおすすめ方法
(内部リンク)
→ 新NISAで月1万円積立すると20年後どうなる?長期投資シミュレーションを解説
(内部リンク)
まとめ
新NISAおすすめ銘柄としては、初心者にはまず
・全世界株式型の投資信託
・米国株式型の投資信託
のように分散しやすい商品が考えやすく、個別株では
・NTT
・KDDI
・三菱UFJ
・トヨタ
・オリックス
のような、知名度が高く事業内容がわかりやすい大型株が候補になりやすいです。
ただし、大切なのは「どの銘柄が一番上がるか」を当てることではなく、自分が長期で持ち続けられるかです。初心者なら、まずは投資信託中心で始め、慣れてきたら成長投資枠で個別株を少し加える、という進め方が考えやすいです。
よくある質問
新NISAの初心者は何を買えばいいですか?
まずは、全世界株式や米国株式のような分散しやすい低コスト投資信託が候補になりやすいです。つみたて投資枠は長期・積立・分散投資向けの商品が対象です。
個別株と投資信託はどちらが初心者向きですか?
一般的には投資信託の方が分散しやすく、初心者向きです。個別株は企業ごとの値動きの影響を受けやすいため、最初は投資信託中心の方が始めやすいです。
新NISAでは個別株も買えますか?
はい。成長投資枠では上場株式や投資信託などが対象です。ただし、整理・監理銘柄や一定の投資信託は対象外です。
銘柄を選ぶ前に何を決めるべきですか?
投資信託から始めるのか、個別株も買うのか、どの証券会社を使うのかを先に決めると、銘柄選びがかなり楽になります。

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